CLASTOR-FSHL 導入後のご感想をおうかがい致しました。
株式会社公栄社
ゼネラルマネージャー 庄司 志津雄 様
サーバー管理担当 羽石 賢 様
これまでHELIOSサーバーを利用してきた株式会社公栄社様。運用保守を任せていた会社がHELIOSサーバーの保守をやめてしまうこととなり、新たなパートナーを探していました。この時ご相談を頂いたのが、以前バックアップ用HDDを導入していたMIC。そして業務としてHELIOSサーバーを手放すことができないとする公栄社様が選んだのが、HELIOSサーバーを搭載するCLASTOR-FSHLでした。
CLASTOR-FSHL 導入の概要
HELIOSサーバーの運用保守切れを期に、CLASTOR-FSHLへのリプレイスを実施。従来サーバーは、サーバートラブルによるデータ消失やサーバー停止など、不安定といわざるを得ない状況でした。CLASTOR-FSHLへの移行後はサーバートラブルもなく、バックアップに対する信頼性向上も実現。リプレイスにより、安定と安心を得ることに成功されました。
株式会社公栄社様の会社紹介
株式会社公栄社は、昭和45年3月1日に設立した、雑誌・書籍などのDTP・デザインから、出力サービス・製版・印刷までを手がける企業です。今回はCLASTOR-FSHL導入に至った経緯や使用感、今後についておうかがいしました。
以下、ゼネラルマネージャー 庄司様、サーバー管理担当 羽石様のインタビュー内容です。
導入の経緯と決め手 -運用保守の継続ができなくなった、トラブルの多いサーバー-
庄司:2002年ごろから社内にサーバーを導入しています。それまでのバックアップは、HDDを入れ替える形で行っていたため、作業の手間やデータ容量など、さまざまな点で限界を感じたからです。この時、HDDの導入をお願いしていたのがMIC。もう長いお付き合いになりますね。少しずつサーバーを使った業務が安定してきたと思った頃、一度サーバーが「飛ぶ」という事件が起こったのです。その時行っていた仕事はなんとか納めることができましたが、半年掛けた仕事が一瞬で無くなってしまうという、非常に恐ろしい体験でした。
そしてこの頃は、サーバー停止も頻発していました。サーバーが止まると下版できません。納期は厳守しなくてはなりませんが、これをリカバリーするには従業員が徹夜するといった方法しかないでしょう。一方で弊社も特に意識している「働き方改革」があります。ですからサーバーが停止するたびに徹夜での作業をお願いするわけにはいかないのです。
羽石:サーバー停止やデータ消失の不安は大きく、日々の業務は不安との戦いともいえました。このような経験からサーバーの安定稼働を求め、少しずつ更改を続けていたのです。そしてサーバーが3代目となるころに、ようやく安定してきました。
庄司:そろそろ3代目のサーバーを更新しなくてはならなくなった頃です。当時サーバーをお願いしていた会社が、HELIOSサーバーの保守をやめてしまうことになりました。出版の仕事をするには、HELIOSサーバーは切っても切れないものであり、これをやめるという選択肢はありません。この時助けてくれたのが、MICだったのです。
MICさんとは、先程お話ししたHDD導入の頃からのお付き合いでした。そして出版業界の業務について多くの知見もある会社ですので、とても頼もしく思えました。
私たちの業務では大量のデータを取り扱いますから、これらのノウハウを持つMICはとても心強いのです。HDD導入という偶然の出会いに感謝しています。こうして4代目、そして5代目のサーバーをMICさんにお願いしました。
導入と感想 -サーバー移行後はトラブル無し、確実なバックアップも高評価 -
羽石:3代目まではサーバー停止といったトラブルがありましたが、MICにお願いしてからは一度もこうした事態は発生していません。とても安定しています。
サーバーは4代目で構成を変え、その後現在の5代目では、さらに構成を大きく変えていますが、これもMICの提案。MICにこうしたいといった要望をお話しすると、安定性を担保しつつ、コストをも考慮したよい提案を頂けたからです。
そしてサーバー移行ですが、これは驚くほどスムースでした。MICが細かくスケジュールなどを計画してくれたおかげです。移行当時、実データは60TB ほどあり、これの移行に1ヶ月ほど掛かっています。また30日分の差分データも移行しています。しかし問題もありました。
ちょうど移行を行っている頃、新型コロナウイルスの影響で半導体が不足する状況に陥ってしまい、必要なハードが手に入らなかったのです。その後なんとかハードを入手し事なきを得ましたが、それ以外は本当に順調な移行でした。
移行に関しては工夫も行っています。業務に欠かせないサーバーですから、移行後の現場への負担も考慮しました。例えばサーバーのボリュームを変更せず、これまでマウントしていた環境のまま業務に利用できるようにしています。またユーザー名や権限なども、旧環境からそのまま移行。休みを挟んでサーバー移行を行ったのですが、休み明けにサーバーが移行されていることに、従業員は気が付かなかったと思います。
庄司:これはとても重要な点。なにかが変わってしまうことにより、その変化に対応しようとすると、業務に少なからず支障が出てしまうからです。このような対応を行ってくれるのも、MICの持つ安心感のひとつだと思います。
またこのサーバーから、在版データをクラウドへバックアップするようにしています。これには理由があります。在版データは、主に再版が掛かった際に利用するデータで、これまでさまざまなメディアでバックアップを続けてきました。磁気テープであるDATやCD-R、DVDからHDDなどです。一方で古くなってメディアが読み込めなくなるといったトラブルも少なくありません。だからこそ、セキュリティの担保されたクラウドにバックアップし、いつでも取り出せるようにしたのです。
羽石:通常のバックアップ環境も、とても安心できる状態になりました。現在、ファイルの世代管理用に130TBを確保しています。一方でデータは年々肥大化するため、さらに増やすことも検討しています。そしてメインデータは、デイリーでバックアップを実行している状況です。
他にもMICには助けていただいています。先程庄司からお話したクラウドへのバックアップですが、このためのオリジナルのツールをMICに組んでもらっています。これによりクラウドからバックアップを戻した場合でも、関連ファイルとの紐づけ、いわゆるリソースを維持できています。こうした細かな対応をしてくれる点も、MICの魅力です。
未来 -安定と安心を手に入れた公栄社、今後の変化に対応するためMICと共に歩む -
庄司:MICとの出会いは本当によかったと思っています。私たちの業務や状況を理解してくれているという点もそうですが、やはり安心感がありますから。サーバーに関して常に感じていた恐怖心も、MICのおかげで完全に払拭されました。サーバーの現状に関して正直にいえば、「安心感」という気持ちすら忘れてしまうほど、当然のように動いてくれているのです。制作現場もサーバーであることを全く意識せずに使えている、そのくらい安定しています。
羽石:本当に安定していますよね。今後ですが、これまでも細かく要望に応えて頂き、提案も頂いてきましたが、さらにお力をお貸し頂ければと思っています。引き続きお互い協力し合い、よりよい環境にしていければ嬉しいです。
庄司:印刷業界は小さくなってきていると感じています。これに関連し、やることの幅は広がってきているのです。MICとは今後も、こうした変化に対応するための提案を頂ければと思っています。ぜひ今後も、私たちと共に歩んでほしい。ぜひよろしくお願いします。