Tiger Surveillance社のSurveillance Bridgeは複数のメジャーなCloud Storage Serviceに対応しています。
クラウドストレージサービスにはWindows OSのNTFS準拠のファイルシステムストレージとオブジェクトストレージの二種類があります。
Amazon Web ServiceのAWSでのクラウドサービスの説明によるとファイルシステム型のストレージとしてAmazon FSx、オブジェクトストレージとしてはAmazon Simple Storage Service(S3)があります。
OS準拠のファイルシステムストレージよりオブジェクトストレージの方が汎用性があるのですが、オブジェクトストレージが定義するAPIに基づいてファイルをリード、ライトする必要があり、OS上の通常のアプリケーションがローカルのハードディスクにアクセスする方法とは異なります。
Surveillance Bridgeはクラウドストレージサービスが提供するオブジェクトストレージに対応しており、各種VMSはクラウドストレージのAPIによるアクセス方法に対応する必要はありません。
Surveillance Bridgeが対応するクラウドストレージサービスはTiger Surveillance社のOur Partnersで14社のクラウドストレージサービスに対応していることを紹介しています。下図はクラウドオブジェクトストレージをターゲットストレージに割り当てる設定をする際のSurveillance BridgeのGUIです。
14社の中でもAmazon Web Service(AWS), Microsoft Azure, Google Cloud, Wasabi等は日本でも人気があるクラウドストレージサービスです。
AWS S3 Compatible
オブジェクトストレージのAPIの中でもAWSのAmazon Simple Storage Service(S3)は有名であり、AWS以外の多くのクラウドサービスプロバイダがAWS S3 APIに準拠したクラウドストレージサービスを提供しています。Surveillance BridgeはこのAWS S3 APIに準拠したクラウドストレージに接続可能な「S3 Compatible」というオプションを持っています。
「S3 Compatible」を使用すればAWS S3 APIに準拠したクラウドストレージを使用することができます。すでに日本国内で1社の実績があります。
ストレージオプション
クラウドストレージサービスプロバイダの中には1社で複数のオプションを持ったクラウドオブジェクトストレージを提供しているプロバイダがあります。例えばAWS S3は7種類、Azure Blob Storageは4種類のオプションを持ちます。AWS S3はこれらのオプションをストレージクラスと呼び、Azure Blob Storageではストレージ層と呼びます。
Surveillance BridgeのArchive Tier機能
Surveillance Bridgeはストレージオプションを効率的に使うためのTierという概念を用意しています。Tierとは下図のようにSource Storage(通常、サーバーローカルのストレージです)と直接同期をするImmediate Tierと決められた期間アクセスがないファイルを移動するArchive Tierの二段階の操作ができるようになっているオプションです。前述のストレージオプションの中には廉価ですが、データを取り出すのに時間がかかる(数分から数時間)オプションがあります。
Surveillance Bridgeでは、廉価ではあるが、データ取り出しに時間がかかるストレージオプションを効率的に使用するためにこのTier機能を提供しています。一定期間アクセスがないファイルを廉価なストレージオプションに移動させることでストレージ料金を抑えることが可能になります。
以下はAWS S3を指定した場合に選択可能になるSurveillance Bridgeのオプションです。AWS S3の各種ストレージクラスを割り当てられるようになっています。これらのストレージの詳細、特徴についてはAWS S3ストレージクラスをご覧ください。