Thunderbolt 3 ストレージをSANストレージとして
4K/8K映像編集に最適なローコストSANソリューション

Thunderbolt 3は40Gbpsのバンド帯域を持つマルチプロトコルインターフェースです。一つのThunderbolt 3ポートで、標準の入出力や4K-UHDの映像2ストリームをディスプレイに表示でき、ネットワークパケットやSCSIプロトコルもサポートします。
高速なThunderbolt 3インターフェースを持つストレージを使用して、4K/8K 編集、カラコレ、MEといったワークフローが実現しました。

Thunderbolt 3の出現

Thunderbolt 3はIntel社がApple社の協力のもとに開発したインターフェース技術で、Intelの登録商標です。また、AppleにとってはFireWire(P1394)の後継に当たるマルチモード、マルチメディアインターフェースです。
Thunderboltは2011年にIntel社から発表され、Apple MacBookなどに標準装備されてきました。2017年にはHigh Sierraを搭載したMacBookProや、MacProにThunderbolt 3が標準装備されました。Intel社からもThunderbolt 3インターフェースを持つPCにWindows 10を搭載し、Intel NUCシリーズとして製品化されています。

Thunderbolt-3一対のコントローラ間で、Thunderboltの他、USB-C(USB3.1)、 DisplayPort, PCI-e Gen3の各インターフェースをサポートします。これらのプロトコルをサポートするディバイスはThunderbolt-3のポートに接続することが可能です。



Thunderbolt 3はディスプレー、USBデバイスの他、PCI-e - HBAカード構成のネットワーク、グラボ、Thunderbolt 3インターフェース対応のストレージをサポートします。
一つのポートから最大6台のデバイスをデージーチェーンで接続することが可能です。例えば、下図の例ではThunderbolt 3デバイスをデージーチェーンで接続した例です。デバイスとして、4K Displayや、PCI-e - NAVIDIA、PCI-e - NIC等、PCI-HBAカードをブリッジするデバイス、また、Thunderbolt 3対応のストレージを接続することが可能です。



Thunderbolt 3インターフェースケーブルのコネクター形状はUSB-Cと同じです。しかし、40Gbpsの高速データ転送を行うには、それなりのケーブルの仕様が必要になります。Thunderbolt 3仕様のケーブルはコネクター部分にThunderbolt 3のロゴマークがプリントされています。現在、メタルケーブルで2m程度、オプティカルファイバーケーブルで30m程度まで長さのケーブルが実用化されています。


Thunderbolt 3ポートを持つストレージ

既に多くのThunderbolt 3ポートを持つストレージが販売されています。多くのThunderbolt 3ストレージは背面に二つのThunderbolt 3 ポートを持ち、一つがデージーチェーンのin側、他方がout側になっています。例えば、Mac - Network Bridge - Storage - Dispaly Monitorといった接続構成が可能です。ただ、このタイプのストレージの場合、ストレージの2ポートをそれぞれ独立したIOポートとして使用することはできません。
一方、既に二、三のストレージベンダーでは複数の独立したポートを持ち、それぞれのポートが接続するPCとイニシエータ⇄ターゲットの関係を構成することが可能なストレージが販売されています。例えば、Thunderbolt 3がリリースされて程なくストレージ製品をリリースしたAccusys社のT-ShareシリーズのA12T3-Shareは本体の背面に4つのThunderbolt 3インターフェースを持ち、Thunderbolt 3インターフェースを介して最大4台のPCと接続し、内部の大容量ストレージにアクセスすることが可能です。また、Areca社のARC-8050T3 SANは最大9ポートまでのThunderbolt 3のインターフェースを背面に装備することが可能です。

右図はAccusys A12T3-Shareに4台のコンピューターを接続した構成です。
A12T3-Shareのリアーパネルにはホストポートとして、Thnderbolt3のポートが4ポートあり、それぞれ異なるイニシエータ(ホスト)と接続することができます。
Thunderbolt3のポートに接続された4台のコンピューターの内、最上部のコンピューターがAccusys RAIDコントローラーで構成された大容量ストレージのメタデータを制御し、他の3台のコンピューターからの同時アクセスを可能にします。
3台のワークステーションはAccusysストレージ内のボリュームに収納されたデータを共有し、それぞれのアプリケーションから直接データブロックにアクセスすることが可能で、Thunderbolt 3が持つ40Gbpsの性能で各アプリケーションでの作業が可能になります。

Accusys A12T3-Shareストレージは独立した4つのThunderbolt 3インターフェースが有ります。接続されたワークステーションはストレージに保存されたコンテンツにアクセスが可能ですが、4台のコンピュータが同一ボリュームにあるコンテンツを同時にアクセスを行うと、ファイルシステムが破壊されます。この為、ファイルシステムを保護することができるメタデータコントローラーが必要になります。メタデータコントローラーはファイルシステム全体を管理し、接続したPCへの高速なファイルアクセスを可能にし、同一ファイルに対する複数の同時書き込みをプロテクトする働きを持ちます。この働きをするのがTiger STOREです。
Thunderbolt 3 ストレージに接続されたWindows PCにTiger STOREをインストールすると、そのPCは全体のPCに対しメタデータコントローラーとしての役目を果たします。その結果、Accusys A12T3-ShareストレージのThunderbolt 3インターフェース越しの読み書き性能を引き出すことでき、4K/8K UHDといった大容量映像コンテンツなどの編集、カラーマネージメント、MEなどのワークフローをストレージ間でデータを移動することなく効率よく実行することが可能になります。

シングルインターフェースのThunderbolt 3ストレージでもSAN構成が可能

多くのThunderbolt 3インターフェースを持つストレージは単一のPCとデージーチェーンで接続されます。それぞれのストレージのリアー部にはThunderbolt 3のポートが2つあり、一つをデージーチェーンのIN、他の一方をOUTとして扱います。結果として、Thunderbolt 3のストレージは1台のPC専用のローカルディスクとして使用されることになります。

Tiger STOREを使用して、シングルインターフェースのThunderbolt 3ストレージでもSANを構成することができます。Tiger STOERは共有ボリュームのメタデータをコントロールすることがメインの仕事ですが、同時にボリュームを共有するPCに対し、Ethernet経由で各種の情報をやり取りします。その中の役割として、Etherenet/TCPIP越しにSCSIのパケットを他のPCとやり取りすることが可能です。結果、他のPCは、Thunderbolt 3と直接接続されていなくても、Thunderbolt 3ストレージ内の共有ボリュームをローカルディスクの様にマウントし、アプリケーションから直接アクセスすることが可能です。この構成をIP-SANと呼びます。

下図はシングルインターフェースのThunderbolt 3ストレージ、Tiger STORE メタデータコントローラー、 Thunderbolt 3 / Ethernet ブリッジ、Ethernet スイッチをコンポーネントとしたIP-SANの構成図です。 Thunderbolt 3 / Ethernet ブリッジは既に複数のベンダーから10GbEや40GbEとThunderbolt 3のプロトコルをブリッジすることができるデバイスがリリースされています。Thunderbolt 3のデータ転送速度に見合う、10Gb 以上のEthernetを使用することで、ストレージの性能をそのままクライアントPCに提供することが可能です。 Ethernet越しにTiger STOREと接続したPCはThunderbolt 3ストレージをあたかもローカルディクスとしてマウントすることができ、アプリケーションからダイレクトに共有ボリューム内のデータにアクセスする事ができますので、ミッションクリティカルなワーフグループにおいて高い効率性を実現します。